2011年4月 第6版
2007年4月 第5版
2002年5月 第4版
1996年11月 第3版

南江堂薬理学の教科書。

薬理学の教科書成書として代表的な地位を確立している一冊。医学生だけでなく、薬学部生にも利用者が多い。ただの暗記に陥りがちな薬理学の中では、この本は薬物の作用機序に多くのページを割いた「暗記より理解」派に適した一冊と言える。また掲載されている項目の多さも充実していて、この一冊で薬理学はカバーできる。洋書翻訳と異なり初版発行時から日本語で書かれているため文章の読みにくさと言うこともない。4〜5年程度に一度の割合で改定されているため内容は比較的こまめにアップデートされている。

第6版ではここ数年に登場した新規薬剤(抗癌剤や分子標的薬など、未承認の新薬なども収録)の記載項目追加に加えて、ファーマコゲノミクスや生体内情報伝達(ファーマコインフォマティクスも含め)、ゲノム創薬などに関する新しい知見も収録し21世紀の薬学にふさわしい内容となっている。このように旧来の情報のみにとらわれず、新しい薬理学における研究や開発がどのような状況にあるのか新しい情報をupdateしてゆくのは、NEW薬理学の優れた特徴の一つである。

各論の充実はほとんどの人に支持されていてこの本の人気の原動力にもなっているが、総論部分は薬物動態的な面でやや難解で、大学で講義を受けた人が傍用として用いるには不自由しないが完全に独学で薬理学を学ぶ場合は総論で苦労する可能性はある。難解ではあるが理論的にも動態機序などを省略せずよく説明しているので、ある程度理解が進めば非常に優れた一冊となる。独学の場合はこの本とカンタン教科書的な一冊を併用するという方法もある。

索引の作り方は好き嫌いが別れるところ。項目数は非常に多く、関連事項を調べるにも使いやすい。一方でたとえばエピネフリンなどのように多くのページに掲載されている項目は「主なる掲載ページ」をボールド(太字)フォントにするなどの配慮がなく、本のあちこちのページを開く必要がある(第5版で確認。第6版は調査中)。この点は今後の改定で改善されて行くものと思われる。

コメント

第五版もボールドフォントなしです。 -- お名前 2008-02-15 (金) 16:13:06

今来年度の予習で読んでますが、確かに総論がわかりにくくて苦労してます。<br>完全な初学者に向けては書いていないという印象を受ける並びです。<br>例えば「アゴニストとは」という説明すら数ページ読まないと出てきません。<br>そういう基本的なことから書いてあることを望むのであれば、他の本を手にしたほうが無難かもしれません。 -- お名前 2008-03-15 (土) 00:36:26

今来年度の予習で読んでますが、確かに総論がわかりにくくて苦労してます。<br>完全な初学者に向けては書いていないという印象を受ける並びです。<br>例えば「アゴニストとは」という説明すら数ページ読まないと出てきません。<br>そういう基本的なことから書いてあることを望むのであれば、他の本を手にしたほうが無難かもしれません。 -- お名前 2008-03-15 (土) 00:37:07

そうですね。確かに総論部分は授業前に読んでピンときませんでした。そこでイラスト薬理学に切り替えました。今度は逆に総論部分はわかりやすいですが、各論はうちの大学の講義内容とは離れていました。 -- 2008-03-15 (土) 02:16:21

「文章の読みにくさ」ですが、大いにあります。はっきり言って文章を書くのが下手。例えば「トランスポーターの命名法は初めは発見者による固有な名称が用いられたが、最近は遺伝子名によるABCおよびSLCの命名法に統一されたが、一般的には慣習的な命名を用いていることが多い」とか明らかに日本語がおかしい。つっこみたくなってイライラすることが多々ありました。内容も、覚えるべきとは思えない歴史的背景をだらだらと書いてあると箇所も多く、まとまりに欠ける気がします。 -- お名前 2008-03-16 (日) 21:59:34

改訂第6版  2011年04月 -- 2011-04-04 (月) 20:17:49

歴史的背景を書くのは別に良いでしょ。別に国試用のアンチョコじゃないんだから。 -- 2011-04-06 (水) 07:30:33

第6版で索引のボールドフォントが実装されましたね.日本の薬理の教科書の中で最も新しい改訂版ですし第一選択になり得る. -- 2012-12-15 (土) 14:48:14

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最終更新:2012-12-15 (土) 14:48:15 (1626d)

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