言うまでもなく外国語(普通は英語)で書かれた本。やる気さえあれば日本の教科書に比べてはるかに高いレベルで知的欲求に応えてくれることも少なくない。また洋書として知名度が高いものは世界的に使われていることもあって記述自体の信頼性も高い。

洋書を使うときの注意点

西洋人とアジア人では基本的な構造は同じだが疾患のタイプや治療法が異なっていることがしばしばある。たとえば原発性肺癌では日本では腺癌が最多だが欧米では扁平上皮癌が最多であるとか、日本では胃癌の方が食道癌より重要度がはるかに高いのに対して欧米人では胃癌の発症率自体が日本の数分の一程度なので重要度が低いとか、そういう違いを知らずにいると勘違いをしてしまう原因になりかねない。

洋書の邦訳版を使う場合は「版」に注意。たとえばハリソン内科学書は邦訳版が出るのは原著が発売されてから2年後になることも珍しくないが、親本となる原著は3年ごとに改訂されているので、邦訳版は原著に比べて「一つ古い版」を読むことになることがしばしばある。セルでも同じ問題が起こりうる。

洋書は日本の本のような「定価縛り」制度がない。オープン価格で売られているので販売店によって価格が異なり、大学生協が安いとは限らない(アマゾンでの購入が割引率が最も高いことが多いようだ)。また、米国の通信販売から直接買えばさらに安く手にはいることも少なくないが、この場合は複数の友人と一緒に買うなどしなければ送料で足が出る。

医学関連の英単語に慣れないうちは医学辞書、特に電子辞書などがあれば便利だ。医学書によく出る英単語がだいたい意味がわかるようになってくると格段に洋書を読むスピードが速くなることは間違いない。

人気が高い洋書

基礎系科目ではエッセンシャル細胞生物学を英語で読んでみるという人は意外といる(学校で買わされるのか?)が、自分で買ったものという点ではリッピンコットが断然売れているようだ。他の日本語の薬理学教科書がやや事実の羅列に傾倒しがちで不人気だったこともあるのだろう(ちなみに2004年の後半にリッピンコット薬理学の邦訳版にあたるイラスト薬理学丸善書店出版社から発売されている)。ガイトン臨床生理学も実は隠れて人気らしい。

臨床系科目ではやはりハリソン内科学書が一番人気。ただしこのハリソンは分量も半端ではないので、内科成書から洋書にデビューするという人はセシルエッセンシャル版がオススメ。初めて洋書を読む人にも比較的読みやすいと言われていて、ハリソンが辞書的な使用法に適しているのに対してセシルは分量的にも、より普通の教科書の利用法に近い使い方ができそう。セシルは書店によってはなかなか手に入れることが出来ないが、その場合は通信販売などでは簡単に手に入れることができる。

基礎系科目

臨床系科目

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最終更新:2017-09-10 (日) 12:23:09 (135d)